2012年6月18日月曜日

2012全日本個人タイムトライアル


皆さんに今日は重要なお知らせがあります。

今日この日、あなたにこんなにも重要なお知らせができることを誇りに思います。

私は、、、私は!昨日!全日本タイムトライアルの優勝者となったのです!!

信じられるでしょうか!?

私は、、、私は!昨日!全日本タイムトライアルの優勝者となったのです!!

という謎の節回しは、最近読んでいる某ブログの影響を多大に受けています。
そのことはさておいて、確かに全日本タイトルをひとつ手に入れることができました。今回も熱い応援を各方面からありがとうございました。

タイムトライアルと銘打っておきながら、大潟村ソーラーラインというど平坦で、どまっすぐなコースはかなり特殊であり、「全日本エアロを考慮した体力テスト選手権」と「直線番長選手権」をミックスしたぐらいの大会でありますが、昨年優勝者の別府さんを始めとして、歴々の優勝者たちの名前を見てみると、身の引き締まる思いです。これから、このタイトルに恥じない走りをしようと思います。

優勝を知らされた瞬間は、それなりに嬉しかったのですが、思った以上に気持ちが高まりませんでした。(機嫌は良くなりましたが)。なぜなら、その数日前から、なにか不思議なお告げが「お前は優勝する」と告げてくれ、はっきりとしたイメージまで与えてくれたからです。おかげで前日になぜか優勝した気分で嬉し涙がでそうになっていました。いやいや、なにを油断しているのだお前は、と気分を再度引き締めたのですが、今考えると不思議な体験です。おかげで本番は、その鮮烈なイメージの単なる繰り返しだったため、拍子抜けしてしまったのです。

熊野が終わってから、ポジションと体調を合わせるために可能な限りのことをしてきました。42kmという長い距離を独りで走り切るには、ほんの些細な違いが大きな差になることがわかっていました。前日の移動のときにも、車移動でどういう座り方をすれば、最も足の状態がよくなるか、考えこむ始末でした。2日前ぐらいから精神もトランス状態が始まって、ふと気がつくと異様な集中状態に陥るため、意識を引き戻す必要がありました。

スタートラインについた瞬間にChemical Brothersの”Don’t Think”のアルバムが頭の中で無限ループし始めました。これだけ色々考えた後で、”Don’t Think”とは皮肉ではありませんか。後は曲に合わせてペダルを踏み込み、出力をアクセルのごとく調整し、空気を切り裂くポジションを保ち、理想のラインに向かってハンドリングあるのみ。

全2周のコースで、1周目の時点で西谷選手にわずかにビハインドをくらいましたが、冷静でした。どうやら調整がうまくいったらしく、信じられないぐらい力が出るのを感じられていたためです。1周目では、むしろ抑えるのに必死でした。

2周目に入って、わずかにアクセルを追加で踏み込みました。そして最後の半周に入る計測地点でリードを確信。しかし佐野選手の最後の追い上げは脅威で、絶対にペースを落とさない決意をし、”Horse Power”という曲が、馬のいななきと共に頭の中で流れ、自分が馬だと信じ込みました。馬は疲れないし、速いんです。

ラスト2kmで全てを開放しました。そしてヨダレと泥にまみれた、Cyclowiredに掲載された美しい写真における光景が生まれたのです。

すべての応援してくれた人々に再度感謝を

次は東日本実業団です