2012年12月2日日曜日

またも天才に捧ぐ


 今日は冷たい雨が降りしきっていたこともあって、「筋肉博士 石井直方の筋肉まるわかり大事典 Vol.2」なる本(石井先生のその他の本もお勧めです。教養時代を思い出す。)を、コンディショニングの研究すべく、図書館から借りてきてがりがり読んでいた。座学である。その中の項目に、「日本人が発達させやすい筋肉は?」というページがあって、筋肉そのものの人種差については、学術的な研究は少ないものの、経験的・外観からわかっていることがいくつかある。背面の筋肉が欧米人や黒人の方がアジア人より多い傾向があるらしい。ボート競技などではこれが致命的に効いてきているとのこと。
 一方で、日本人のほうが発達させやすい筋肉というものもある。大胸筋、上腕三頭筋などがその一例。日本人がパワーリフティングをやると相対的にベンチプレスが圧倒的に強い。
 さらに日本人がはっきりと筋肉量でまさる部位として考えられるのは、ふくらはぎ。日本人はヒラメ筋が大きいらしく、ふくらはぎが大きく広がったような形に見える人が多いそうだ。ふくらはぎの大きさは陸上スプリント系種目にとっては良いことではないらしく、素早く足を動かすにあたって、体幹から遠いところにあるふくらはぎが大きいと、回転モーメントが大きくなり、振り回すのにその分余計な力が必要になる。

以上をふまえて、日本人のロード選手は何ができるか?まず、大胸筋周辺を最大限活用できるポジションが必要になる。ペダリングを受けとめる体幹群筋力のうち、大胸筋周辺で受けとめる割合を増やせばいい。しっかりとハンドルを握って、押しこむイメージだろうか。多分ハンドル遠目が良さそうだ

で、ふくらはぎが太くなるなら素直に太くさせてやればよい。ロードバイクならば変速が可能だから、陸上短距離みたいなすばやく足を振り回す動きを、本当にケイデンスも必要なシチュエーションを除くと、ギヤを上げることで解決できる。要は重めのギヤで、回転を落とせばよろしい。その分をふくらはぎから発揮される、足首周りの筋力を活かしてポジションを作り、トルクという形で補ってやれば良い

と、ここまで考えていたところで、「いたな、そういう人」って感じではっと気がついて戦慄した。かなり標準よりふくらはぎが太くて、トルクフルで、大胸筋~腕の筋肉が隆々で、結構ハンドル遠目の人。。。。ごく身近で実践している。
やはり彼は天才なのかもしれません。。。

天才@フランス