2013年6月29日土曜日

全日本選手権~後半戦


一週間近くかかって、ようやく全日本選手権のことを書くための心づもりというようなものができてきました。結果としては、12周回中半分ちょいでリタイヤという結果で、優勝を狙うという選手としては落差の大きい結果になり、ずいぶん周囲の人たちを心配させてしまったようです。自分の中では予想の範囲内ではあったのですが、改めて結果を受け取ると、涙が出るとか、激しく感情がかきたてられるとか、意識的な部分とは別の深い部分で、なにかすっぽ抜けたようなものが感じられ、この一週間は我慢してそれを放っておくという作業をしています。意図的に何かを放出せずに放っておくというのも、選手としてはなかなか難しい作業で、ある種ここで自己破壊的なトレーニングを行うほうが易しいように感じます。ある程度疲労が溜まってくると、疲労のために疲労に鈍感になっていくことで、更に疲労を無視して突き進むことができるようになっていくというようなスパイラル状態が人間にはありますし、時にはそれがピーク状態を目指すためには必要なのですが、ここ数日完全に休養をとって、改めて前半の疲労を実感します。朝起きて身体が軽いとはどういうことだったのか、自分の中の定義がシーズンが進むに従って、一目盛ずつずらされていっており、改めて本当の休養を通してどれぐらいずれたのかを認識した次第です。

六月に入って、四月からの連戦での抜きどころをうまく見つけられず、休むべきところを休めなかったことで、体調の振幅が徐々に大きくなってきていました。ある日は練習の途中で全く身体が動かず、挫折する日もあるかと思うと、その数日後には絶好調といえるパフォーマンスを示したりといったことが起こり始めてきていました。全日本選手権の日は。。。。あまり良くない日だったようです。

後半戦は八月のツアー・オブ・ユタ(アメリカ、2.1)から始まる予定です。初の高地レースということで、取り組み方に工夫が必要になりそうです。経験、知見のある方は、こっそりアドバイスをささやいていただけると嬉しいです。

2013年6月11日火曜日

全日本選手権タイムトライアルの反省など


レースの世界でうまくいかなかった時には、たらればが多く心に浮かぶ。勝負の世界にはたらればはない。しかしながら、まさに敗れた時に浮かぶたらればは、実際に流された血を反映したもので、その舞台でしか得られない貴重な傷。それは勲章であり、次に向けて見過ごされてはならない傷である。舞台に立たないと傷さえつかない。

今回の反省
・ポジションを作る時間。やはり1週間は少し足りなかった。機材面の準備の事情から、少しずつポジション作りが遅れた。これは、身体を慣らすのと、エアロダイナミクス、パワー発揮のための最適化の時間が足りないことを意味した。さらなる余裕をもったスケジューリングが求められる。

・現場スタッフとのより密なコミュニケーション
特に一般のスタッフとは、全てテストしておく。自分の当たり前は人の当たり前でない。計画しておいたことを失敗すると、試合中の動揺が大きく、取り返しがつかない。不確定要素は徹底的に除く。イメトレも大事。

・パワーメーターのゼロは確実に校正
どうも気温変化からか、表示される値が高止まりしていた。以前にも経験があったのだが、アップ段階でそれほど感覚と差がなかったので油断した。スロープは2回校正したので、問題なかったと思う。

感覚を信じるために、ペース配分、ブラインドの練習を積んでおくこと。

全日本ロードへ向けて、精進しようと思います。