第3ステージは平坦基調ながら196kmと長く、内間選手を失って4人でコントロールするニッポを最初と中盤にある2つのこぶで崩すことは不可能ではないと思われました。間の平坦区間では、普通に考えて逃げをいかせながら、コントロールしなくてはならない状況になるし、おとなしくスプリント勝負をしても勝ちの見込みが薄い、何も賞がついていないチームがいくつもあるからです。5分以上の確率で勝てるスプリンターがチームいないならば、エスケープからも勝機を狙うのがセオリー。しかし、実際には逃げらしい逃げは一度もうまれませんでした。
最初の登りからニッポが高速でコントロールし。バリアーニ選手と佐野選手がローテーションを回すだけで、誰も前に出られないペース。ようやく登り切り付近で、山岳賞争いから、ジェリーベリーやOCBCが前に。ブリヂストンも山岳賞争い2位につける和郎さんのためにあがります。ラスト1キロでかかった際に、バリアーニ選手とカンパニャーロ選手が山頂を確認したところで安心してふっと抜いたので、全員チームメイトが前にいたのも利用してアタック。8人ぐらいで山頂を越えてゴーを出す。ほぼBSのチームタイムトライアル状態で、それなりにチャンスだけど、派手すぎて決めるのは難しいとわかっていた。それでもまずはワンパンチにはなる。ニッポとしても放置するわけにもいかないので。
下りきりでバリアーニ選手が集団を引いて一旦僕らを捕まえると、「ブラーボ!」とニッポ選手たちで笑いながら拍手。「日本人どもが、なに無駄な攻撃仕掛けているのかな?」というニュアンス。総合2位のチームがまっとうにポイントで仕掛けても、さほど彼らにとってはリスペクトがないらしい。でも効いてたな。
そこから次の登りまで何が起きたか?1回目ホットスポットのスプリントのカウンターから仕掛けた以外には、特になにも起きませんでした。他のチームは1位と秒差の総合3位とか4位を守ったり、ステージ入賞(優勝ではない)を狙うのに忙しいらしい。一部を除いて、エスケープからリーダーチームの崩壊を狙って、1位を取りに行く、もしくはステージを取りに行く、という姿勢は皆無。そういう意味では、確かにレースをしていないな、という印象。
2回目の山岳賞・2回目のホットスポット後の登りでも激しく都貴さんや伊丹がかけるも、他のチームはエスケープしても無駄足だから。。。という感じで全く乗ってこない。この時にはカンパニャーロ選手が遅れ、佐野選手もかなり足にきていてチャンスだったにも関わらず、僕らの動きに便乗して、前で勝負するチームが現れなかった。リケーゼ選手のみがついて来ている状況で、彼が丸裸になっている時間帯がどちらにもあったんですが。。。
結局再びニッポとマトリックスが引いてゴールスプリントへ。隼人に引き連れられて、10位。この日はホットスポットでも絡めたので、スプリントは結構良かった。個人的に新たな収穫です。しかし、そもそも荒れたレース展開にするつもりだったので、あまりスプリントは考えていませんでしたが。
そういう妙な展開でした。
さて、全部映像があって一部始終が目撃されていたら、記者の人たちからありそうな質疑応答集。
Q.1度目のホットスポットの際にカウンターで集団が活性化した際にバリアーニ選手がメカトラで遅れていたとの情報がありますが、それはロードレースの礼儀に反するのでは?
A.そもそもバリアーニ選手がメカトラで遅れていたことをチームの誰も知りませんでした(偶然スプリントのポジション争いで集団に埋もれ気味だったので)。チームメイトの佐野選手も知っていたか怪しいと思います。特に僕らに何も文句を行って来なかったので。その時、学連もU23賞争いがあったり、僕らも総合争いでタイムを取りに行ったり、スプリントの白兵戦が続いていたので、その時に誰か遅れてもリードアウトで一旦下がったのかな?ぐらいにしか思いません。彼には気の毒でしたが、単に運が悪かったとしかいいようがないでしょう。しかも一度活性化したのを、誰かのメカトラでじゃあやめ!というのはいくらなんでも難しいです。前ならともかく。
Q.第2ステージでは、なんで前に乗ってないチームは11人も逃げていて焦らないの?
A.逃げに入っていないチームをリストアップして、もう一度考えてみてください。昨日の記事でも一応答えています。
ちなみに、昨日、今日の文章通して、大門さんの意見に対して、異論であって、反論ではないんですよね。
以上、少なくとも僕らは持てる範囲でレースができたのではないかと思います。
次は広島森林公園で経済産業大臣旗です。チームでヴィオラジャージダブル獲得(クロノ&ロード)を狙います!