2012年9月12日水曜日

都貴、ポジションについて語る5


前回まではこちら


西薗:色々な記事を読んでいると、Garmin-Sharpみたいなところで、専門のフィッターがいるようなところでも、相当個人差を許容出来るようになっているんですよね

都貴:ちゃんと個人に合わせてるってこと?それは、当然のことだよね

西薗:当然のことなんですけど、そういうのってフィッターは個人差をどうやって吸収しているんだろうなーって

都貴:そういうのって何か定理があるんだろうね。そこが知りたいよね。俺も知りたいよそんなもの。だったら簡単だもんな。

西薗:そのー(定理云々に関しては懐疑的)、ちょっと一昔前のフィッターだったら、同じようなポジションを取らされるだけで、それはそれで標準的なのは出せても、高い次元で走るためには意味が無い気がしていたんですけど、なんか最近のフィッターって個人差を認められるようになっている印象があるというか。。。例えば、(ライダー・)ヘジダルなんか凄いじゃないですか。

都貴:でも、例えば、最低肘の角度と、骨盤の角度は同じようにするために、それに対してポジションを調整させてあげてるっていう考え方の人もいれば。。。まあ、それはやっぱ骨盤の角度とかなんじゃないの?

西薗:何が?個人差が?

都貴:いや、骨盤の角度とかを共通にしてセッティングをしてあげているだけなんじゃないの?

西薗:いや、骨盤の角度は明らかに人によって違ってるでしょう。

都貴:ああ~、だからそれをどうやって。。。

西薗:だってヴァンスーメレンなんて完全に立っているじゃないですか。

都貴:あれもフィッターが出しているわけか。

西薗:一方で、新城さんなんかはかなり寝ているじゃないですか。

都貴:極論を言っちゃえば、長く乗っていることに対してストレスのないポジションを作ってあげるっていうのが基本なのかな。そうすれば、ずっとそのままトレーニングできるわけじゃん。

西薗:でも、それをフィッターっていうのはどうやって見ているんですかね。フィッターなんてそれは自分が乗っているわけじゃないですから。被験者になることはできないんで。それでなんでストレスがないと思われるポジションが出せるのかなあと。ただ単にヒアリングしているんかな。それとも勝手に選手が修正しているのかな。

都貴:修正するんじゃないの、やっぱり。だって関節のゆるさとか、開き方とか、かなり違うからね。がに股とO脚でも全然意味が違うだろうし。

西薗:シーズンの序盤か後半かによっても違うしな。

都貴:バイクの剛性感によっても、ジオメトリーによってもやっぱり若干変わってくるだろうし。使用しているペダルによっても、可動域が違うから変わってくるだろうし。

西薗:うーん。

都貴:でもやっぱり、極端なポジションっていうのは、瞬間的な力は得られるんだけど、総合的な力は得られないんだよ。どっかとっかえになってしまう。

西薗:そこは難しいですよね。